あぁ〜、早くこないかなぁ光センパイ。 「オイなんで俺もだよ」 いいじゃんいいじゃん。 どうせもうジムには行ってないんだろ? 俺もな〜んか道場にゃ居辛くなったし。 高一でさ、心機一転して新しい世界に行くってのもよくねぇ? 「つっても合気道だろ。女の護身術になるとかならんとかいうけどよ、 俺ん中では古臭いイメージしかねぇんだよな」 テツ、もうぐだぐだ言うなっての。 それとも何? テスト結果ぼろぼろでしょげてんのお前(笑) 「バッカんなんじゃねーよ。テメェも赤点ばっかじゃねぇか」
(校舎前で言い合っているうちに、大井が到着。その後ろから……) 「……でけぇ。」 ……でけぇな。
「ごめんね、ちょっと待たせちゃったかな」 い、いえ全然。それより光センパイ、そちらのお方は…… 「彼は藤本君。私と同じクラスにいて、同じ合気道道場で稽古してるの。 せっかくだから紹介しておこうと思って。……そちらの彼は?」 あぁ〜、コイツは僕のダチで無敵っつーんです。 〔それよかその熊男との関係を僕は知りたいんですが…〕 「ほぉ、ワルは無敵て言うとか。男らしゅうてよか名前たいな」 〔お前どこの人間だよ!〕 「あ、彼、熊本県出身なの。ちょっと訛があるけど気にしないでね」 〔正真正銘の熊男かい〕 「藤本サン、あんた本当に合気道の人間なんすか? なんつーか古武術やるにはガタイ良すぎるっつーか。」 「鹿子木流は実戦向きだけんな。一般の合気とは毛色んだいぶ違うとぞ。 ま、本気で強くなりたいちいう骨んあるやつは楽しむっだろうな」 〔コラそこ。オマケコンビで盛り上がんな。〕 あ、光センパイ? 立ち話もなんですんで学食かどっかでゆっくり…… (藤本にギロリと睨まれる) 〔ヒィィ……〕
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