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命名「織姫」
加納旬 高等部 3年生 女子
(マーメイドラインを基調とし、白手袋、シルクで作った花飾りなどでアクセントをつけている)
(地面ぎりぎりのスカートには軽い左右非対称のスパンコール。実は織女星と牽牛星を擁する天の川になっている)
(白い牛革サンダルをはき、腰まで伸びた漆黒の髪を水牛の角でできた髪留めで纏め、背中に流す)
(薔薇のブーケを持って、コーディネートその1完成)
毎年毎年、生涯着るまいと思っていた服に袖を通すことになるとは。
でもさ、これ明らかに高校生の文化祭レベルを超えてるよね?本物の生地じゃないの。
「そうよ……一時の孤独と引き換えに選び取った、青春の茨の道……
今の私の最高傑作よ。最高のモデルである貴方に着てもらわないと始まらないわ」
麻実の怨念が込められてるんだね。
まあ、これが琴座だったら呪いのウェディングドレスに成り果てたかもしれないけど。
……うん。わかる。生地の一片、糸の一本に至るまで、ボクの動きに応えてくれてる。
これなら大丈夫だ。
それじゃ、幕上げていいよ。
(正門広場に陣取った仮説テントが折りたたまれ、陣幕を取り払うと、旬を含む3人の花嫁たち、カメラマン、礼服を着こなしたスタッフたちが現れる)
『皆様、ようこそいらっしゃいませ。3年B組では学園祭開催中の衣装レンタルを承っております。
憧れの映画スターやTVのヒーロー、ヒロインとなって、二度とない今日この日のお祭りを、
この日限定の装いで、思う存分に楽しんでください!
(足を止めた男性客を捕まえて)お、さっそく花婿の方がいらっしゃいましたね〜。
スタッフが案内いたしますので、燕尾服を選びに3−Bまでおこしください〜』
他の花嫁は映画のヒロイン風。旬だけオリジナルです。
[本体:リュー]
10/30 16:35