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ぽつぽつ。
行徳あとり 高等部 2−J 日本茶友の会
…あとり、だってさ。
なりたくて、なってるわけ、違うし。
でもさ、なんか、おっかないし。どーしてなのか、わかんないけど、でも、なんかやだし。
…色々、かんがえたんだよ、あとりも。でもさ、…なんか、さ、よーにぃに、悪いかな、とか。
「ありえねー」
(うわあとりがなんか必死にゆってるのにばっさりだよばっさり)
「だいたいさー、お前の知ってる耀一兄っつーのは、ひばりとつぐみと後
なんだかんだの全部混ざったヤツじゃねーのかよ?」
…知んないよそんなの。でもよーにぃがあとり助けてくれ
「ありえねー」
こーにぃ!
「そもそもさー、耀一兄って泳げなかったっつーし」
…え?
「なんかお前さー、ユメでも見てんじゃねーの。無理矢理美談にする必要これっぽっちもねーんだよ。
ぶっちゃけた話さー、お前と兄貴が海落っこってオヤがしょげて終わりだったっつーの。
お前がそんなじゃ、親父等延々と引っ張んだぜ、わかってっかー?」
……わかってない。んでもさ、でも
「とりあえず、音は克服、で、いーんじゃねーの?」
ふぇっ? …あ。………へいき、だ。
ぅ、ぅわっ、うわへいきだ! すごい! うわー! びっくり! うわっ。
「なー? ほんじゃま、帰るかー。花火無くなっちまいそーだし。
そーだ、知ってっか、あとり。波の音ってさー、母親の腹ん中に居る赤んぼが聞く音に似てんだってさー」
…そなの?
「らしーな。だから、海の音が怖ぇーってのは、ありえねーって」
んー、よくわかんないけど、わかった。…様な気がする、かも。
「どっちだー」
あとりvs浩二、0−3位で兄ちゃんの勝利。
[本体:ユキヤ]
9/10 12:03