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もはや、これは僕の痛み。
貫石和真 高等部 2−J 吹奏楽部 トランペット
(吉良くんの目配せを受け、一気に身が硬直するも、意を決してあとりちゃんを追う)
……あ、あ、……、ぎょ…行徳さん!
(振り返ったあとりちゃんにさらに緊張しながら)…ぅ……え、…えぇっとさ…、そ、…その……。(顔面紅潮、冷や汗だらだら)
…た、…体調…さ…、大丈夫かな…って……。
お、お、…思ったより、…顔色…、…あ…あんまり、よくないみたい、だし……。
(そうしながらいくらか言葉を交わすと、少しずつ落ち着いてきた)
(と同時に、この企画が持ち上がったときから抱えていた疑問の真相を、確かめなければならないような衝動に駆られた)
(ひとつ深呼吸をして、改めてあとりちゃんの顔を見る)
……あ、あのさ……。
…ずっと……、…去年の夏休みに、一緒に観覧車に乗ったときからずっと…、気になっていたことがあるんだ……。
…違ったら……悪いんだけど……。
(ゆっくり息を吸って)行徳さん……、
(「心配」の二文字を張り付けたような顔をして)…海、って、もしかしたら苦手……なんじゃない……?
[本体:淡 楓]
8/8 19:23
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