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願い事は口に出せるか
藤本源太郎 高等部 2−C
(パン、パンと拍手を打って)
〔まだまだ修行の足りん。神さん、オルが自分と敵とに打ち勝つ力ば手に入れるよう、見守っちくれ。そしてオルの隣に、いつまででん……
ええい、恥ずかしかな。よか。神さんにゃ正直になろたい!
オルの隣に、ずっと光がおるよう、どうか頼んます。〕
うし。行くばい。
大井、えらい気持ちんよかごたんな。どぎゃんしたっか。……ああ、そうか。
オルは物心ついた時からこぎゃん生活ばしとったけん、別に珍しゅうなかが。
感謝て、何かそら。気ば遣わんちゃよかっぞ、ワルさえ良かなら来年も来い。
(願い事を聞かれて)
あ? ちょ、でけん!
いや、あれだろもん、神さんに願ったこつば他人に話すとでけんだろ?
馬鹿なこつば聞くな。
(赤面を隠すために顔を背ける)
[本体:森陽]
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